井の中の蛙、海外をただ観る

主にイギリスドラマ。映画も好きです。ドラマで得た海外の知識、調べた小ネタなど。

DOCTOR WHO s1e2

『The End of the World』- Russell T Davies

" Perhaps a man only enjoys trouble when there's nothing else left."

- Jabe

トラブルを楽しめるのは、もう何も失うものがない人だけ。

 

【あらすじ】

ドクターがターディスでローズを最初に連れて行った場所は、地球最後の日だった。

地球の崩壊を鑑賞するためにお偉い方が集められたパーティーに、ドクターとローズも参加する。

しかし、その参加者の中には宇宙船の崩壊を企む者が潜んでいた。

乗員が次々と殺される中、ドクターは宇宙船と参加者の命を守ろうとする。

 

以下ネタバレ

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いきなりイギリス仕込みのブラックジョークのセンスがギラギラ輝く回ですね。

もう、最初から最後まで笑いっぱなしでしたね。

タイトルからして、2話目で

『The End of the World』って。

早っ!!!

もう世界終わるの!?

 

 

ドクターがローズを最初に連れて行った場所は、地球最後の日です。

要は、太陽が膨張して地球が崩壊する日ですね。

しかも、お偉い方はそれを娯楽のために鑑賞するそうです。

でも、別にドクターは地球を救ったりしません

もう、遅いそうです。

 

えーーーーー!!?

って思いますが、

ドクターの話をよく聞くと、

地球にはもう人類は残っておらず、

ずっとナショナルトラスト社が崩壊を食い止めて維持していたそうです。

しかし予算がつきたため、この度地球は崩壊する事となり

まあお偉い方でも集めて、ノスタルジックにでも浸りましょう。

、、、という事らしいです。

 

もう、なんともリアルですね!!!

 

ちなみに、大陸の位置もナショナルトラスト社が昔の形に並び替えたそうで、現在のままです。

もう、神の所業ですね、、、。

 

今回の登場人物でまた面白いのが、

最後の人類カサンドラですね。

 

ものっすごい薄っぺらくて白いです。

整形を708回繰り返しているそうで、来週709回目だそうです。

いや、むしろ708回であそこまでなれるんですね。

ローズ曰く

bitchy trampoline

日本語ではトランポリンのお化けって訳されてますが、

bichyってのはかなりキツイ言葉ですね。

 

こいつが本当に嫌な奴なんですよ。

ペラッペラで人間の面影なんて一つも残ってないのに、

純血主義者で、人間から進化した他の種族を見下しているんです。

 

しかも、宇宙船の崩壊や乗員の死、全てのトラブルの発端は

残念なことに最後の人類カサンドラです。

彼女はお偉い方が乗った宇宙船が不慮の事故で崩壊すれば、

競合の株が上がることを見込んで今回の事を起こしたそうです。

その上逃げ出して、賠償金まで取ろうとしている。

 

こんな奴が最後の人類だなんて、、、。

なんだかもう、人間であることが恥ずかしくなってくるような話ですね、、、。

しかも、妙にリアルなのが悔しいです。

 

最後はドクターに追い詰められて、破裂してしまいますが、、、。

破裂までされるとなんだか切ない。

こういう気持ち良いまでの悪役ってなんだか憎めないんですよね。

 

また、今回でドクターの正体が少し語られます。

ドクターはタイムロードという種族の生き残りで、

彼以外はみんな戦争で死んでしまったそうです。

 

ジェイブがドクターにかけた言葉が、

観てるこっちの胸にも突き刺さりますね。

Perhaps a man only enjoys trouble when there's nothing else left.

トラブルを楽しめるのは全てを失った人だけ。

 ドクターがどんな事が起きても楽観的で明るい理由の裏には、

もう何も失うものがないからという、悲しい事実があるからでしょうね。