井の中の蛙、海外をただ観る

主にイギリスドラマ。映画も好きです。ドラマで得た海外の知識、調べた小ネタなど。

DOCTOR WHO s1e3

『The Unquiet Dead』- Mark Gatiss

"That's more like it!"
-Doctor

 

 【あらすじ】

1869年、スニード葬儀社は保管している死体が徘徊する事件に頭を悩ませていた。

ローズを連れて過去に訪れたドクターは、この興味深い事件に飛びつかずにはいられない。

また、講演会で偶然町を訪れていた作家ディケンズまでも巻き込んで、

ドクターは動き回る死体の事件を解決しようと奔走する。

 

以下ネタバレ

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ドクター・フーでは、過去の偉人が出てくるのも見所のひとつです。

今回は世界的有名作家ディケンズが出てきます。

葬儀屋と、そこで育った孤児、という人物設定も、

ディケンズの代表作『オリバー・ツイスト』を少し思い出させますね。

まあ、オリバーは逃げ出しますが、、、。

 

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本当はドクターは1860年のナポリのクリスマスに

ローズを連れて行こうと思ったんですね。

なんともロマンチックですね。

でも、着いたのは1869年のカーディフでした。

カーディフというのはイギリスを構成する四つの国のうちのひとつ、ウェールズという国の首都です。

まあ、要は地方の主要都市って感じですね。

 

ナポリに行ったはずがカーディフで、

ドクターとローズはあからさまに気分が冷めます。

そんな時、どこからともなく叫び声が。

That's more like it!

そうこなくっちゃ!

まるで子供のように大喜びして、駆け出していくドクター。

叫び声で大喜び。

そう、これがドクターです。

 

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葬儀屋のスニードという人が出てきますが、

この人もまたいいキャラしていますね。

ドクターも、話聞きながらずっとニヤニヤしてますね。

 

死体が動き出しても、特に怖がることもなし。

葬儀屋なのに、休みだと言え、とか。

家が幽霊に取り憑かれてると聞いても、

it's been good for business. Just what people expect from a gloomy old trade like mine.

仕事にはうってつけだな。私のような陰鬱な商売をやってる人間には特に。

という始末。

かなりの実利主義者ですね。

 

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幽霊の正体は、ゲレスというエイリアンなんですが、

タイム・ウォーで肉体が滅び人間の死体を肉体として使いたいそうです。

 

死体を使うという事に対して、ローズは真っ向から反対しますが、

ドクターはなぜいけないのかと問います。

ここの議論はなかなか見ものですね。

 

ROSE: But we can't.
DOCTOR: Why not?
ROSE: It's not. I mean, it's not
DOCTOR: Not decent? Not polite? It could save their lives.

非礼だから?下品だから?それで彼らの命が救えるんだ。

ROSE: It's just wrong. Those bodies were living people. We should respect them even in death.

生きていた人の体よ。死んでも敬意を払わなきゃ。
DOCTOR: Do you carry a donor card?

臓器移植は?
ROSE: That's different. That's

それは違う
DOCTOR: It is different, yeah. It's a different morality. Get used to it or go home.

ああ、違う。倫理観の違いだ。慣れろ、でなきゃ家に帰れ。

 

まあ、こんな感じでドクターは完全にゲレスを信用しきって、

必死にゲレスの命を救おうとするんですが、

結局ゲレスには数十億もの死体が必要で

ゲレスは人類を全滅させようとします。

 I trusted you. I pitied you!

信じたのに!同情したのに!

残念なドクター、、、。

 

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今回のドクター・フーでいくつか物語のキーポイントがあります。

 

・世界には時空の裂け目があり、そこからエイリアンが出入りしている。

 

・時間の流れは一直線ではないので、過去が変えられ未来が変わる事もある。

 

・未来で生まれた人間が、過去で死ぬ事もある。

 

・タイム・ウォー

 

・バッド・ウルフ

 

ちなみに、

大抵の怪奇現象は裂け目を通って来たエイリアンの仕業だそうです。