DOCTOR WHO s3e7 『42』
『42』
-Chris Chibnall
“Humans! You grab whatever's nearest and bleed it dry!”
-Doctor
人間はいつも片っぱしから資源を奪い破壊する!
—あらすじ
地球から遠く離れた惑星系に漂う、近未来の貨物宇宙船の中に到着するドクターとマーサ。
船内は異常に暑く、乗組員たちは焦り苛立っている。
船長の話を聞くとエンジンが急に故障したため、宇宙船はあと42分で太陽に衝突するという。
そこでさらに船長の夫コーウィンが、謎の感染症にかかり発狂する。
鎮静剤で一時的に眠りにつくが、再び動き出した時にはすでに彼の意識はなく、怒りに満ちた殺人鬼と化していた。
船員を次々と焼き殺していくコーウィン。
夫コーウィンの変貌に困惑しながらも、マクドネルは船長としての職務を全うしようと彼の説得を試みる。
マクドネルに対面したコーウィンは、奇跡的に彼女の事を認識するも、彼女に向かってこう言い放つ。
「お前のせいだ」
一方でマーサと乗組員ライリーはエンジン室までの扉のロックを解除していた所を、コーウィンに感染させられ仲間となったアシュトンに襲われる。
脱出ポッドに逃げ込み一命をとりとめるも、ポッドはアシュトンにより放出されてしまい絶対絶命の危機に陥る。
マーサを救う為に、ドクターは宇宙船の外に身体を乗り出し磁気装置を作動させ、ポッドの回収を試みる。
その時ドクターは間近に迫る太陽を直にその目で見ることで、全ての事の真相を悟るのだった。
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42分間、ほとんどリアルタイムで物語が進んでいく。
ドクター・フーではおそらく初のリアルタイムドラマ。
42分後に迫る太陽への衝突、
船内に広がる謎の感染症、
焼き殺される船員たち、、、。
ダブルコンボともトリプルコンボとも呼べる非常事態勢の中、ドクターとマーサ、船員たちは事態に立ち向かう。
トラブルに巻き込まれる人々の心情が、
物語のスピード感を止めることなく
うまく挟み込まれているのが良い。
特に夫が殺人鬼になった船長の葛藤。